2014年02月08日

下山の勇気

ソチ五輪が開幕した。開会式の前から行われる競技もあり、実際にはその前から始まっているわけだが、モーグル女子フリースタイルもそのひとつで、ご近所出身の伊藤みきちゃんが予選に出場した、いや、出場するはずだった。ニュースで報じられているとおり、予選直前の練習で痛めていた膝を再び痛め、1回目の予選をパス。2回目に出るかどうか検討したようだが、無念のリタイアとなった。地元では4年前に続いて、公民館でパブリックビューイングの準備が行われていたが、欠場の報せを受けて、会場には大きなため息が流れていた。今回は「メダルを狙える、ひょっとしたら金メダルかも..」といった期待も膨らんでいただけに、余計に悔しい思いもする。応援している我々がそうなのだから、本人はなおさらだろう。
 登山家の金言に「下山の勇気」というものがある。登頂を目前にしている時に嵐に見舞われる。隊員を率いる隊長が下す決断は2つ。危険を承知で頂上を目指すか、隊員の危険を案じて下山に踏み切るか...前者の方が何かと美談に聞こえる風潮があるが、後者もまたそれ以上に美しい。特に獲物(険しい山の登頂に成功することや五輪でメダルを取ること等)が大きければ大きいほど、後者の選択は難しく、断腸の思いで決断を下さなければならない。しかし、掴みかけた栄光を自ら放棄して、さらに先の未来へのステップにすることの方が(マクロ的に見て)ベターなのだと決断することは、決して敗者になったということではないと思う。
 今回、残念ながら、みきちゃんは一度も五輪で滑れなかった。でも、(怪我があったとはいえ)栄光を目前にしながら「下山」の決断を選んだみきちゃんに心からエールを送りたい。
posted by guzzan at 09:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ETC.
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